歯を失った場合の治療法
- 食べ物が噛みにくい
- 歯並びが悪くなる
- 顎の骨が痩せていく
- 治療の難易度が上がる
歯は1本でも失うと、お口の中にさまざまな悪影響をもたらします。
歯を失った直後は「見た目が悪い」という審美面のデメリットしか感じることはありませんが、その状態を放置することでは、次に挙げるようなリスクを伴います。
失った歯を放置するリスク
歯を失ってまず実感することは、そしゃく能率の低下です。
私たちの歯は、ひとつに連なった歯列を形成することで、食べ物を効率良く噛むことができます。
その中に少しでも欠損が生じると、そしゃく能率は大幅に低下してしまうのです。
失ったのが前歯であれば食べ物を噛み切れない、奥歯の場合は食べ物をすりつぶせないという症状に悩まされます。
歯と歯は、お互いが支え合うことで歯列を構成しています。
そのうちの1本でも失うと、全体の均衡が崩れて、歯並びが悪くなっていきます。
欠損部の両隣の歯はすき間に向かって倒れ込み、もともと噛み合っていた歯は、垂直的な移動を始めます。
その変化は歯列全体に及び、歯並びだけではなく、噛み合わせまで悪化させていくのです。
私たちの身体は、使わない部分がどんどん痩せていきます。
足を骨折した時に、骨や筋肉が痩せていくのがわかりやすい例です。それは顎の骨も例外ではありません。
歯を失った部分は、噛んだ時の力が加わらなくなることから、顎の骨の退化現象が始まります。
治療を受けずに放置している時間が長くなるほど、顎の骨の吸収も進んでいくことでしょう。
それは周囲の歯やお口全体の健康にも深刻な悪影響を及ぼすため、十分な注意が必要です。
歯を失った歯の治療である補綴(ほてつ)は、残った歯や顎の骨の状態によって難易度が変わります。
歯の喪失直後であれば、残存歯や顎骨の状態も安定しているため、補綴治療もそれほど難しくはありません。
それが半年、1年と時間が経過すると、噛み合わせが悪くなったり、顎の骨が痩せたりすることから、補綴治療の難易度が大きく上がります。
治療にかかる費用も高くなるため、経済的な負担まで大きくなってしまうのです。
インプラントの場合、ていねいにお手入れしなければなりませんが、着脱式の装置よりもケアしやすいです。
このように、歯を失うとまずいことや困ることがたくさんありますので、可能な限り早期に補綴治療を受けましょう。
弁天町やまうち歯科なら、入れ歯・ブリッジ・インプラントのすべてに対応しており、患者さまに最善といえる治療法をご提案できます。
インプラント・ ブリッジ・入れ歯 比較
むし歯や歯周病などにより歯を失ってしまったとき、治療の選択肢としてインプラント、ブリッジ、入れ歯の3つが考えられます。
それぞれメリットとデメリットがあります。
項目 | インプラント | ブリッジ | 入れ歯 |
---|---|---|---|
見た目 |
◎ |
○ |
△ |
使い心地 |
◎ |
○ |
△ |
嚙みやすさ |
◎ |
○ |
△ |
管理のしやすさ |
○ |
△ |
◎ |
長持ちするか |
◎ |
○ |
△ |
周りの歯への影響 |
◎(なし) |
△(あり) |
○(少しあり) |
治療期間 |
△(長い) |
◎(短い) |
◎(短い) |
治療費用 |
△(高い) |
○(ものによる) |
○(ものによる) |
インプラントは費用はかかりますが、機能性と見た目の良さでは圧倒的な優位性があります。あごの骨にしっかりと固定されるため、ブリッジや入れ歯と比べて安定感も異なります。自分の歯のようにしっかりと噛むことができるため、硬いものでも心地よく食事を楽しむことができ、会話にもほとんど影響を与えません。
一方、ブリッジは清掃や管理がやや難しいですが、費用を抑えたい方や使用感に重点を置きたい方にはおすすめです。また、入れ歯は失った歯の数が多い場合や管理がしやすいものを希望する方に適しています。
それぞれの選択は患者さまのニーズや希望に合わせて決定されますので、個別の相談や詳細な説明が必要です。専門的なアドバイスとともに、最適な選択肢をご提案いたします。